夏の「仮」日記

カリフォルニアの音大で、ジャズドラムを学ぶ人の日々の記録

USAゲームはジャズだ!

チョコレートプラネット発案のUSAゲームってみなさんご存知でしょうか?


【オリジナルゲーム】USAゲーム②

 

この形式って、ほとんどジャズなんですよってことをお伝えしたいなと思いまして。

どうにかしてジャズ=難しいという発想を変えたいという思いのもと、どうにか頑張って解説していきます!

※ちなみにジャズといってもものすごく広いので、中でも最もベーシックなスタイルのジャズの形式だけを扱いたいと思います

※そもそも言葉だけでジャズを説明するのは無理なので、例外や過大解釈等が多々ありますがそれは突っ込まないでください

 

①元ネタ(テーマ)

ジャズは即興音楽ですが、別にすべてがアドリブということではありません(もちろんすべてアドリブでやるやり方もあります)。

殆どの場合、アドリブの土台として既存の曲のメロディとコード進行が使われます。

 

USAゲームの場合は、DA PUMPのUSAのサビ部分が元ネタですよね。

 

ジャズだとこの元ネタはワンフレーズというよりも、有名な曲のサビ部分であったりワンコーラスであったり、もう少し長いメロディであることが多いです。

 

②元ネタを即興で変えていく(アドリブ)

最初の「カーモンベイビーアメリカ~♪」という元ネタを提示したあとは、ゲーム参加者がそれぞれ元のメロディーをベースに、替え歌の要領でゲームが展開していきます。

この部分は即興で行われるので、誰も何が起きるかわかりません。だからこそとんでもない答えが出てくるし、緊張感もあるし、楽しいゲームとして成立するわけです。

 

ジャズの演奏も同じで、元ネタの提示が終わったあとは各演奏者が順番にアドリブでメロディを紡いでいきます。そしてこのアドリブで紡がれたメロディは、実は元ネタのメロディと同じコード進行の上で行われているのです。

コード進行とはメロディを乗せる基礎の土台のこと。つまり同じコード進行で違うメロディを演奏するというのは、替え歌にとても近い感覚なのです。

 

USAゲームにおける替え歌:メロディが同じで歌詞がアドリブ

ジャズのソロ:コードが同じでメロディがアドリブ

 

と捉えると共通項がわかりやすいのではないでしょうか?

(ここでさらに感覚を理解してもらうために、もう一つ別の例としてフリースタイルダンジョンも挙げておきましょう。フリースタイルの場合、土台のトラック/ビートはみんな同じものを使って、その上にのっかるラップがアドリブです。)

 

③失敗も面白い

USAゲームもジャズも、制約された環境下で即興で対応していくので必ずミスが生まれます。そのミスをうまくカバーしようとしてさらに変になったり、とてつもないミラクル回答が生まれたりします。

むしろすべてが完璧に行われたらつまらないんです。

例えば台本のあるUSAゲームを想像してみてください。何も面白くないですよね?

 

次に何が起きるかわからないから、常に楽しい。ジャズの魅力も一緒です。

 

④形式がほぼ一緒

USAゲーム:最初は既存の「カーモンベイビーアメリカ~」からスタート。それ以降アドリブ。たまにアメリカに戻るのもオーケー。

ジャズ:最初は既存の曲からスタート。それ以降アドリブ。最後にもう一度既存の曲に戻る場合がほとんど。

ね、似てるでしょ?

 

ということでジャズとUSAゲームの形式がほぼ同じだということを説明してきました。

 

これを踏まえて、この映像を見てみてください。

みなさんが知っている曲が元ネタなので、どこまでが元ネタで、どこからアドリブソロが始まるのかがわかると思います。そして、ソロ中に元ネタのメロディを歌ってみると、ちゃんとコード進行が合っていることもわかりますし、アドリブ中の演奏者もたまに元のメロディをなぞるので、そういう風に聴くと理解しやすいと思います。

0:00~元ネタ

1:04~ベースソロ

2:00~ピアノソロ

2:56~サックスソロ

3:50~元ネタに戻る

4:46~エンディング

(最後にどうやって終わるかは事前に決まっていて、終わるタイミングはアイコンタクトを取って合わせている)


Otonowa @ Le Club Jazz, Kyoto, Japan / Hyotan Jima